後ろ向きには最適の日々

雑駁なあれこれ

映画・読書・三点リーダ

 7月9日。土曜日。朝から雨が降り続いていた一日。私の住んでいる地方では明日も大雨の予報がでていて、なんだか梅雨が明けた後の方が雨が多いような気がします。まぁそういう年もありますわな…

 昨日の金曜日には最寄りの映画館(車で30分)に行き、ナイトショーで日向坂46さんのドキュメンタリ映画の第2弾『希望と絶望 その涙を誰も知らない』を観ました。しかし、安易に「面白かった」と書いてしまうのを躊躇ってしまうぐらい切れ味が鋭くあてられてしまったので、それはまた別の記事に書こうと思います。それぐらい反芻するのに時間がかかるし、感想がめちゃくちゃ難しい(と私は思いました)。いや、素晴らしく素敵な作品ではあったのですがね…観ているうちに「アイドルとは?」から始まって「『ドキュメンタリー』であるといううこと」とか、色々なことをぐるぐる考えておりました。まぁ、そんな考察厨みたいなこと考えずにシンプルに味わえばよかったのですが…(もちろん十分面白いです)

 

 さて、どうでも良い今週読んだ本の話。リチャード・ドーキンス『神のいない世界の歩き方』、チーム・パスカル『いのちの科学の最前線』を読みました。今週はノンフィクション2冊のペースです。

 

 ドーキンス『神のいない〜』は2020年に単行本で出版された『さらば、神よ』の文庫バージョン。単行本の方をそのうち読もうと思っているうちに文庫版が出てしまったのでこちらを購入しました(このパターンめちゃくちゃよくある)。改題前のタイトルに比べると少しだけマイルドになっている印象です。内容も、ドーキンスの『神は妄想である』と比べると、かなり柔らかくなっています(しかし『神は妄想である』は改めてものすごいタイトルでよくアメリカで発売できたもんだ…)。とはいっても、本の内容(特に前半部)は、無神論者のドーキンスが徹底的に神の存在を否定していくわけで、新約聖書旧約聖書も内容は嘘っぱちだとか、キリスト教徒はこんなやつを慕ってんのかとか、徹底的にこき下ろします。神の存在を(アメリカほど)普段から強く意識していない日本人の私でも、「先生、ちょっと言い過ぎちゃいますか…」と軽くひいてしまうぐらいドーキンス先生の論破が止まりません。かと思えば後半部ではしっかりとした生物進化や発生の話で、その緩急にびっくりしちゃいます(もちろん話はつながっているのですが)。そういえば最近、米国で若年層を中心に神の存在を信じない人の割合が増えてきたというニュースを目にしました。国として徐々にそうなりつつあるのでしょうかね…

 『いのちの〜』はタイトル通り、医学・生物学の分野を中心に、最前線の科学研究を紹介するもの。読みやすくまとめられているのは良いのですが、新書サイズ(200ページちょっと)で10テーマなので、一個一個が薄く物足りなかったです。まぁ一般向けですし、気になったらそれぞれの論文を読めば良いだけの話なんですが。

 そんな一週間でございました。

 最後に、昨日思ってしまった、嫌〜なこと。著名人が亡くなった際に、ツイッターなどのSNSで、その衝撃や自分のお気持ちを逐一報告する人がいます。その行為自体は、外に向けて何かを書かないと整理がつかない(やってられない)人もいるということで、自分はしませんが理解はできます(一昔前は理解もできなかったけど)。しかし、その時に例えば「マジか…」などと書かれた際、その「…(3点リーダ)」がめちゃくちゃ気になるのです。「いや、余韻を表現しようとしとるやん…!抑揚つける余裕あるやんけ…!」と思ってしまうのです。指でわざわざ3点リーダを選んで打ち込んでいるわけで、どういう感情なのかめちゃくちゃ気になってしまうのです。

 これが性格があまりよろしくない発想だということは理解しているし、絶対にSNS上でその疑問を問えないこともわかっているのですが(そこで抑えられるだけ大人になのです)、つい気になってしまったのでした。一度その発想に至ってしまうと、もう3点リーダが気になって仕方なくなります。

 そんな一週間でございました。