後ろ向きには最適の日々

雑駁なあれこれ

ご飯の話

 食にこだわりがない方だ。そもそも食事をする頻度自体がおそらく少ない方だと思う。だいたい1日2食である。3食できないこともないが、食べたいと思わないので2食に落ち着いている。あと、自分がおそらく超絶馬鹿舌なのも関係しているのだと思う。だいたいなんでも美味しいと思うので、食べられないものもほとんどない。野菜は全部同じような味がするし(特に葉物)、牛肉と豚肉の味の違いにも自信がない。もも肉と胸肉は皮の有無でギリギリわかる。農家の家に育っていてよくもまぁそんな馬鹿舌に育ったものだと我ながら思う。

 しかし、そんな味のわからない男であるが、料理は比較的する方だ。というかするようになってきた。そこがただの馬鹿舌男に留まらない所である。おそらく料理をする際の工程が好きなのだろう。実験と捉えているといっても過言ではない。なので、できるだけ面倒くさい方が楽しい(あまり面倒くさいと嫌になるが)。だが、前述したように味自体の違いはよくわかっていないので「この工程の有無で違いがでるのか…?」と思うことは山程ある。みりんと日本酒も「醤油と塩があれば必要ないのでは?」と思いながら足しているし、アク抜きも必要性は不明だけどとりあえず行っている(きっと、誰が言い出したかわからないマナーみたいな悪しき習慣だと睨んでいる)。「こういうのもあるのか面白そう」という理由だけで調味料の類もそこそこ買い揃えてあるが、味の違いがわからないので調味料様に申し訳がない。ナツメグとかナンプラーとかレモン汁とか、なぜ買ったのか思い出せない。醤油の「うすくち」と「こいくち」は色の違いだけだと認識しているし、ソースは全部ソース味だ(オイスターソースはコスパが悪かったことこの上ない)。

 でもいいのだ。たとえ味がわからなくとも、楽しかったらそれで良いのだ。料理は自己満足。料理は反射神経。