後ろ向きには最適の日々

雑駁なあれこれ

ハッピーオーラが降りしきる(ひなくり2019の感想文のようなもの)

 つい先日の話ですが、12月18日水曜日に幕張メッセで行われた『ひなくり2019〜17人のサンタクロースと空のクリスマス〜』(2日目)を観ました。といっても現地参加ではなく「そもそも平日に幕張なんて無理だよぉ〜」となっていたのですが、dTVチャンネルにて生配信をするとのことで、家でライブを観ることができたわけです。いやはやありがたい。

 そんなわけでひなくり2019を観ていたのですが、もうね、どこを切り取っても本当に素晴らしいライブでした(いやほんと、とにかくそれだけを伝えたいんです)。まずステージセットが素晴らしい。幕張メッセって会場に柱があってそれが席によっては非常に邪魔になるんですが、ひなくり2019のセットはメインステージだけでなく会場後ろにもバックステージがあったり、その邪魔な柱自体もステージにしていたり、さらにはトロッコに載って会場を移動するシーンがたくさんあったりと、客席からの視点にもとっても配慮したセッティングとなっておりました。ただでさえ幕張メッセって全面フラットな会場なのに、あんなどこの席からも楽しめるような作りにできるもんなんだなぁ、と感動したものです。まぁ私は配信で観てたのであれですが…

 そして、ひなくり2019の構成というかストーリィもとっても素敵でした。タイトルにもありますように、舞台は空にあるプレゼント工場であったり、街のクリスマスを楽しみにしている女の子たちであったり、空の国に迷い込んでしまった女の子の物語であったり、プレゼントを作る機械のレバーが無くなってしまい探しに行ったりと、コロコロと視点や主人公が変わる構成は観ていてとても楽しいのです。そしてその物語に合わせて楽曲のライブが披露されていくわけですが、その調和具合が本当に素敵でした。まるで絵本のような、はたまたミュージカルを観ているような気持ちになりました。衣装も本当にかわいい。サンタ衣装はもちろんのこと、オーバーオール姿(プレゼント工場だから。これがまた可愛いんだぁ)や真っ白なドレス、街中の女の子たちのナチュラルな衣装と盛りだくさんで。エンタテイメント作品としても洗練されていて、素晴らしかった。

 具体的なライブについても素敵だったところが山程あって、一つ一つ書き始めたら2万字ぐらいになりそうなのでそこまでは流石に自重しますが、どれもこれもとっても良かったです。プレゼント工場を舞台にしての『ハッピーオーラ』は本当にハッピーに満ちあふれていて楽しかったですし、花ちゃんズ(松田好花さんと富田鈴花さんのユニット)のアコギを弾きながらの『まさか 偶然…』の生歌は、めちゃくちゃかっこよかったです。幕張メッセというめちゃくちゃ広い会場で、2人でギターを弾いて歌っているんですから。最後のMCで松田さんが感極まって涙を流していましたがそれもこれまた尊い。「このちゃん良かったよー!」と私は一人家のテレビに向かって叫んだものです。叫びは虚空に消えていきましたけども…そして軽やかなメロディが聴き心地の良い『ホントの時間』や、聴くたびに中毒症状の現れるヤバい草でお馴染み(お馴染んでない)の『ときめき草』もしっかりキマって物語は進んでいきます。

 トロッコに乗った丹生ちゃんのモノローグを経てからのバックステージで披露された真っ白な衣装に身を包んでの『こんなに好きになっちゃっていいの』は息を飲んでしまうくらいの美しさだったし、その次の『川は流れる』もすごかったんです。同じ真っ白な衣装なんですが、ステージのライトが消えたと思いきや今度は衣装が光りだすというね。LEDとか埋め込んでいたんでしょうか。「いや衣装光っとるやんけ!」と見たままのことをつぶやいておりました。そうなんだ衣装って光るんだ…振り付けもこの曲は初めて観たのですが、息ピッタリでマスゲームのようにメンバー全員が整列行進していくパフォーマンスはこれまた美しかったです。まさに川の流れを表現したものでしょうか。その次のスノードームの中で歌われた『Cage』もまた歌詞とマッチした幻想的な雰囲気が素晴らしかったです(めいちゃんが鬼ほど可愛かった)。

 そしてそして、メインステージのプレゼント工場に戻ってきてからの3期生上村ひなのさんの『一番好きだとみんなに言っていた小説のタイトルを思い出せない』。これがまた凄まじい。おそらく、ひなくり2019の大きな見どころのひとつだったのではないでしょうか。この曲は上村さんのソロ曲なんですが、それをフルでダンス付きで生歌で、あんなに広い会場でたった一人で披露しているもんですから。痺れるような緊張感の中、凄まじい迫力でした。あんな中学生いるのかよ…とただただ見入ってしまいました。

 パリピちゃん(富田鈴花さん)のラップや、またもや現れたトロッコに乗りながらの『Dash &Rush』などで会場のボルテージをぐんぐん高めていってからのラストスパート、サンタ衣装になってからの『ドレミソラシド』『キツネ』『NO WAR in the future』の激盛り上がり曲3連続もめちゃくちゃ熱かったです。サンタというTHE 冬仕様の衣装なのにね。もちろんサンタ姿はめちゃくちゃ可愛かったです。なんだかんだ結局やっぱり女の子のサンタ衣装って可愛いんだなぁ、しみじみ思いました。ベタって大切。私は令和のLOVEマシーンこと『キツネ』がすごい好きなんで観られて良かったです。コンコンコンコンコーン!

 そしてラスト『JOYFUL LOVE』は客席が作りあげる七色の海が素晴らしく綺麗でした。会場のおひさまたちサンキューな!って感じです。その七色の海の中をメンバーがトロッコに乗って移動していて、その光景はただただエモかったです。アンコールのメンバー全員での『誰よりも高く飛べ』も楽しく(これまでは1期生だけだったっけ)、『期待していない自分』のみーぱん(佐々木美玲さん)の表情は今回もたまらなく良かったです。

 そしてその後のMCで色々と情報解禁がいろいろあったのですが、その中でもやはりインパクトの大きかった来年12月の「ひなくり2020 in 東京ドーム」開催の告知。メンバーも知らされなかったようで、色々な思いで受け止めておられて、泣き崩れるメンバーもいました。私が日向坂を知ったのはオードリーきっかけの2018年の後半頃(改名のちょっと前くらいからかな)で、後からひらがなけやき時代の苦しんでいたこととか、2期生オーデションが始まったときの1期生の気持ちとか、そういった歴史を知っていったわけです。そんな新参者の私でも「東京ドームで開催」のインパクトが大きかったわけで、メンバーや初期からついていったファンの方々にとっては並々ならぬ思いがあったのでしょう。キャプテン(佐々木久美さん)のMCにはそんな想いが詰まっておりました。

 日向坂46って、世間的には今勢いのあるアイドルグループですべてが順風満帆というイメージがありますが、それだけじゃなくて、辛いこととか苦しいこともたくさん経験してきたグループなんですよね。そんな中でも腐らずに坂を駆け上がって、まわりにハッピーオーラを振りまきながら坂を駆け上がって、その坂の先の大きな目標のひとつに「東京ドーム」があって…ということを色々と考えていたらもうね、目頭が熱くなりましたよ。最後の曲『約束の卵』は感動しっぱなしでした。『約束の卵』はそんな東京ドームライブ開催への決意であり願いのこめられた曲で、毎回ライブの最後に歌われることの多い曲ですが、その卵が孵ろうとしているわけです。夢や目標を口にすること、言い続けることって、けっこうエネルギーの必要なことだと思うのですよ。それが叶わなかった時のことを考えてしまうと。でも、それを持ち前のハッピーオーラで跳ね除けて走り続けている姿ってのは、やっぱり美しくってめちゃくちゃカッコいいんですよ。あぁ、すごいなぁ、日向坂46。なんというか、そういう彼女たちの姿を観ていると自分も色々と頑張ろうって気持ちになりました。

 そういったわけで、『ひなくり2019』にはそのタイトル通りの素晴らしいクリスマスプレゼントをもらいました。ほんと良かったぁ…全国アリーナライブもどこか行きたいなぁ。大阪かなぁ。そして東京ドーム、行けるかな。いや行くしかないか。2020年も楽しみです。願わくば、もう誰もメンバーが欠けることなく東京ドームを迎えられますように。