後ろ向きには最適の日々

雑駁なあれこれ

「らしさ」を貫き通す尊さ(『ひなくり2022』感想文のようなもの)

 12月18日。日曜日。つい先程まで有明アリーナで開催されていた『ひなくり2022』2日目の公演を配信にて観ました。毎回書いてますけど、その感想文をだらだら書いていきます。それにしても今年の「ひなくり」はM1決勝とも重なっていて、私はアイドルライブを観てめちゃくちゃ楽しんでちょっとメソメソもしたあと、M-1決勝でアイドルの悪口を言う漫才でアホほど笑って(ウエストランドの優勝は本当うれしい…)、再びリピート配信を観ながらこの記事を書き始めている(いつ書き終わるかは不明)ので、なんというか感情ぐちゃぐちゃです。でもそういうの諸々ひっくるめて「人間…!」って感じの日曜夜です。いいんですエンタメなんですから自分の距離感で楽しめば…

 さてひなくり2022。Overtureとともにサンタ衣装のメンバー紹介映像から始まりますが、その映像にちゃんと4期生もいて、もうそれだけでグッときます。クリスマスパーティを準備するメンバーの映像から始まり、初手『月と星が踊るMidnight』。最新シングルからかまされます。ステージに登場したメンバーは日向坂では珍しいパンツスタイルで、でも周りにスカートのようなひらひらもついている衣装。この衣装、本当に天才。何がすごいって、ひらひらがついているからジャンプした時にフワッと広がるのも良いし、パンツルックだから特にダンスメンの姿勢の良さと体線のししなやかさも際立つのです。まーじで天才衣装。月星の憂い表情の齊藤京子さんに圧倒されつつ、2曲目は『青春の馬』。センターは小坂菜緒さん。最初っから飛ばしすぎだろ激強セトリじゃないか… 間奏の小坂さんと濱岸ひよりさんのペアダンスは目頭が熱くなりますし、このシーンをライブで観るの久しぶりすぎて『3年目のデビュー』を思い出しました(このペアダンスを待っていたのよ…!)。あと馬の曲中の凛々しい顔のなっちょさん(潮紗理菜さん)好き。

 がむしゃら応援ソングが続いた後、3曲目はまたもお久しぶりな気がする『ときめき草』。だからセトリが強すぎますってころす気か。イントロのストリングスから聴き心地が素晴らしくて、メンバーは花道を渡りながらバックステージへ。あとペアの振り付けが素晴らしすぎた(くみめいちゃん好き)。曲後のステッキを使いながらのダンストラックもキュートで楽しすぎた。このダンストラックの最中、記憶違い(か、あるいは個人的な願望)でなければとしきょんがステッキで隠しながらキスしてた気がする。

 4曲目はもともとはシングルのカップリング曲の一つにすぎなかったはずがいつの間にかライブのド定番曲となったアディショナルタイム。もちろん私もこの曲めちゃくちゃ好きです。曲の途中、カメラに抜かれたあやちゃん(高本彩花さん)が鬼可愛かったのと、すーじー(富田鈴花さん)が鬼かっこよかったのを覚えています。あと山口陽世さんのウインクがバチバチにキマってた。

 MCではとしちゃん(加藤史帆さん)のアーニャのモノマネからスパイファミリーの話(舞台でヨル役をみーぱんがやるから)につながり、その後は話を放り投げられた松田好花さんがしっかり処理したり、にぶちゃんがかめはめ波を撃ったり。

 幕間ではクリスマスの服を選ぶ映像が流れてからの、りまちゃんちっく(潮紗理菜さん、加藤史帆さん、齊藤京子さん、佐々木久美さん、高本彩花さんのユニット)による『ママのドレス』。りまちゃんちっくはシンプルにユニットとして強すぎる。イントロでは今回のライブはお休みされた影山さんのタオルを佐々木久美さんが掲げていて、イッキさんのつながりの強さを感じます。あと普通に『ママのドレス』が好み。そして、そのまま一期生が揃って『My God』が披露されます。これも久しぶりな気がするなぁ…以前のひなくりでもあった気がしますが、一期生の私服風衣装めっちゃ好きなんですよね。私服衣装でめいちゃんセンターのド名曲の『どうする?どうする?どうする?』もまたいつか披露されないかしら…

 1期生曲があったということはここから期別曲のゾーンなんだろうな…と予想しつつ、次は2期生の曲へ。幕間映像で「花ちゃんズの歌が聞きたい!」というシーンがあって、ステージに松田好花さん富田鈴花さんが登場したので「お!『まさか、偶然…』(花ちゃんズによるユニット曲)か…?」と思ったら、『ジングルベル』の弾き語りだけで(いや素敵だったけれども…!)、二人は捌けていきます。再び二期生が登場し、『世界はThank you!が溢れている』。いや、やるんかいすげぇな…って感じの素晴らしい激強セットリスト(何回も言ってる)。『世界はThank you!が溢れている』はもはや人間讃歌なのです。色んな事情でなかなか二期生全員揃って披露される機会がなかったセカサンですが、満を持して披露されました(宮田さんと渡邉さんがそこにいないことだけが悔やまれます)。

 再び幕間映像。映像の中で身長マウントをする髙橋さんも身長マウントをされる山口さんもほんとかわいい。そして今回の3期生曲は『Right?』。多幸感あふれる曲で、小道具に星タンバリンをもった振り付けは可愛くて、そもそも3期生が強すぎる。あとウインクなのちゃん。

 期別曲の後は、齊藤京子さんがソロで歌う『孤独な瞬間』。今回の最新シングルのカップリング曲でもあります。このステージの時の齊藤さんがこれまた激強。肩出しの黒ドレス衣装も最高に様になっていたし、歌っている時の表情もキメッキメで、とにかく強いステージでした。歌声と表情だけで観客からの視線をすべてモノにするその姿がめちゃくちゃカッコ良かった。

 そして4期生による『ブルーベリー&ラズベリー。ピュアなホワイト衣装はフレッシュさの暴力。先日の全国ツアー東京公演が初披露で、そのときはメンバーによってはいっぱいいっぱい感もあったのですが(個人的な印象)、今回は笑顔もより増えていた感じがしました。人間の成長ってすごい。あとブルラズの、左右の組が早歩きで交差しながら移動していくとこの振り付けが好きです(たぶん伝わらない)。ピュアホワイト衣装の4期生が捌けた後は、再び1~3期生が登場し『一生一度の夏』。今がド寒い冬真っ只中であることを忘れてしまう爽やかさでした。そういえば『一生一度の夏』も初披露だったのかな…?

 曲後のMCではスポンサーへの配慮を忘れない社会人として出来すぎているキャプテン佐々木久美さんのココチキンの宣伝があったり、金村さんのファースト写真集『羅針盤』の宣伝があったり(あと金村さんがいないところで金村さんを褒めていたことを暴露されるなっちょさん)。

 サンタ衣装に身を包んだメンバーがステージに登場し、少し前にペンライト振り付け講座もあった『HEY!OHISAMA!』が披露されます。

高本彩花さん「ひなくりはデート」

私「???」

 ロカビリー感のあるこの曲、リリース当初から話題になっていましたが、クラップや合いの手が最高に楽しい。ペンライト振り付け講座のことを全無視して、画面の前でツイスト踊りながらライブを観てました(それぐらい楽しい)。そしてクラップ盛り上がり曲が続いて『君しか勝たん』が披露されます。サンタ衣装はみんな似合っているのですが、個人的にとしちゃんが一番似合うと思っていて、その加藤史帆さんのセンター曲なのです。この最近のライブでは定番化してますね。あとサンタ衣装のめいちゃん(東村芽依さん)(かわいい)(推し)(猫)をクリスマスライブで観る度に思うのですが、絶対プレゼント貰う側だよなぁ…まぁ可愛いからオッケーです。

 さて、ライブはいよいよラストスパートへ。怒涛のセットリストが続きます。『ドレミソラシド』『誰よりも高く跳べ!2020』『キツネ』と盛り上がり曲がひっきりなしにぶちかまされます。『キツネ』で、河田陽菜さんや小坂菜緒さんがジャンピング飛び出しでステージに現れるのですが、どう考えてもとしちゃんだけ高く跳びすぎてる。空中でもう一回ジャンプしてる。Cボタン上押してた???(64スマブラ感)。あと、『ドレミ』も『キツネ』も小坂さんセンターに立つ機会が増えていて(これまでのツアーライブでは代理センターもけっこうあった)、喜ばしいかぎりです。

 アンコール前ラスト曲は『知らないうちに愛されていた』。ツアーでもラスト曲で歌われる機会が多かったこの曲ですが、雪の降る演出のステージで最後にはキャプテン佐々木久美さんの「年々、みなさんのことが大好きで大好きでたまらなくなります!」という言葉が印象的でした。

 メンバーが捌けた後の映像で明かされる齊藤京子さんがツリーに飾ったメッセージ「こんな幸せな時間がいつまでも続きますように」は本当にそれ。まーじでそれ。

 アンコール明け一曲目は『キュン』。日向坂46の1stシングルなわけですが、そこに4期生も加わって披露されます。日向坂の始まりの曲であって、その原点となる大事な曲に、4期生も一緒にステージに立っているというのがとてつもなくエモーショナルに感じました。そしてもちろんセンターは小坂菜緒さん。4期生を含めて30人以上となるステージの、そのセンターに君臨する姿は新たな時代が始まる音がするようで、激強でした。あと個人的な話なのですが、3周くらいまわって今また『キュン』が好きになっているので披露されてよかったです。そういう時期。

 MCでは4期生の山下さんが話を振られてしっかりと感想を述べていたり、齊藤さんのソロ曲の「ロンリネェス!」のところを1期生が真似をしている話があったり(齊藤さん「絶対いじってるよね?」)、ひなのちゃんが「(4期生が)初めての後輩なので、しっかりと可愛がりたいなぁと思います」と話していました。可愛いねぇ…

 そして、先日卒業発表をされた宮田愛萌さんがステージに呼び込まれ、最後の挨拶をされました。先日まで行われていたツアーも休まれていたのですが、ステージに登場した宮田さんは黒色を基調としたドレスで、綺麗でした。

 卒業される事情が事情なだけに、最後の挨拶といってもなかなか難しいだろうなぁ…と勝手に思っていたのですが、最後の最後までアイドル宮田愛萌はアイドル宮田愛萌のままで、宮田さんらしい言葉と表情と姿でした。感想を書いている今も振り返ってみてとにかくそれを感じます。現メンバーへの感謝はもちろんのこと、すでに卒業された柿崎さんや井口さんとの思い出、1期生への感謝、後輩たちがいたからまっすぐ立とうと思えたこと。そして、アイドル人生の中で辛いこともたくさんあったけど、続けてきたから会えた人がいること。そのことを、真摯な言葉で、変に飾ることもなく話されていて、もうそれが宮田愛萌という人間なのでしょう。「宮田さんらしい」と簡単に書いてしまいましたが、この「らしい」を最後まで全うし貫き通したことの強さと尊さを感じました。そして、これはきっと宮田さんがアイドルでありながら、同時にアイドルのファンでもあるという、そういう両立した立場だからこそ語れる言葉なのでしょう。そして(だからこそとも言える)、とにかくファンファーストであること。最後の挨拶だけでなく、メッセージや過去のブログなどでも度々発信されていましたが、ファンのことをとにかく想う人だったなと思います。

 宮田さんの挨拶が終わって2期生がまずステージに集まり、宮田さんとの思い出を話されている時にはもう、観ているこっちもやばかったですもの。「愛萌の好きな歌を歌おう」からの『君のため何ができるだろう』を2期生がアカペラで歌っている光景、こんなん無理ですって。

 そして全員がステージに集まって『ひなくり2022』を締めくくる最後の曲『JOYFUL LOVE』。虹色に染まった会場をメンバーがトロッコに乗りながら歌います。その場には4期生ももちろん参加していて、宮田さんも小坂さん金村さんと同じトロッコに乗って客席に笑顔を振りまいていました。ほんとう、「辛いことあった時は理屈じゃ解決しない 君が微笑むだけで何だって許せてしまうんだ」という歌詞のまんま。結局ジョイフルラブなんだよなぁ…

 卒業を発表された後はブログの更新もSHOWROOMもなくなってしまい、メッセージアプリ以外で宮田さんの声や言葉を聞く(知る)機会もなくなっていて、もどかしい思いをした人もいたと思います。でも最後の最後、メンバーもステージから捌けて、一番最後に宮田さんがステージから降りる時に笑顔で言われた「なんか、日向坂になってよかったかもしれない!」という言葉がすべてなのでしょう。ライブを観ていたたくさんのファンがその一言に救われたと思います。

 出演こそ最後の挨拶と『JOYFUL LOVE』だけで短かったかもしれないけれど、最後の最後までアイドル宮田愛萌を感じられた、そんなライブでした。そして、絶対に宮田さんは卒業された後も幸せにならなくちゃいけない人だな、と思いました。だってこれだけファンのことを想ってファンのために生きてきた人なのだから。

 

【以下セットリスト】

01. 月と星が踊るMidnight

02. 青春の馬

03. ときめき草

04. アディショナルタイム

05. ママのドレス

06. My God

07. 世界はThank you!が溢れている

08. Right?

09. 孤独な瞬間

10. ブルーベリー&ラズベリー

11. 一生一度の夏

12. HEY!OHISAMA!

13. 君しか勝たん

14. ドレミソラシド

15. 誰よりも高く跳べ!2020

16. キツネ

17. 知らないうちに愛されていた

アンコール

18. キュン

19. JOYFUL LOVE

 

mdpr.jp

 

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 前も書いたかもしれないけど、私がラジオDJだったらこのタイミングで絶対かけている曲。ラジオDJじゃないことが悔しいね…


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