後ろ向きには最適の日々

雑駁なあれこれ

アイドル

 ここ3年くらいだろうか、アイドルのライブや映像を観ることが多くなった。といっても、地方在住なのでほいほい握手会のためだけ東京まで行く、という機会はないのだけれども、それでも、なんとなくぼんやりと「応援したい」と思うアイドルグループが存在するようになったのは、我ながら驚くべき変化だと思う。一昔、特に中高生の頃なんかは、曲として聴いていたものもあったけれども、そこからもう少し気持ちを近づけて、個人やグループとしての活動を知る、ということはなかったと思う。多分、ツイッターなんかの発展で直接的に活動を知ることができるようになったのも要因の一つだとは思うが…

 別に、そういったアイドルグループをいきなり知ったわけでもなく、例えば好きなラジオ番組に出ていたりだとか、聴いている番組で話題にでてたりとか、イベントに出てたりとか、きっかけは些細なモノだったと思う。そこから、それらのアイドルグループの今の活動を知るようになって、過去の歩んできた歴史を知るようになって、それでぼんやりと「応援したいな」と思うようになったのだと思う。その歴史に惹かれる部分が大きい。例えば、メジャーデビューするまでに想像を絶するほどの苦労があったり、解散するギリギリのところまで行ってその絶望の未来を免れたり、とか。そういう歴史を知ってしまうともう弱い。そういう経験をすると、「人間はストーリィに惹かれる生き物なんだなぁ」と自分のことながらつくづく思ってしまうのである(あるいはおじさんになったからそう思うようになったのかもしれない)。

 多分(といいつつこれは勝手な想像だけれども)、アイドルが好きな人って、顔がいいとか声が好みとか、もちろんあるかもしれないけれども、そんなことは小事で、そのアイドルの生き様に惹かれているのだと思う。その生き様が何か自分にも刺さるものがあって、愛を送りたい、と思うようになったのだと思う。愛は信仰であり祈りだ。祈りを捧げる対象がいる世界は、それだけで世界の彩度を上げてくれる。愛とは世界への揺るぎない肯定の証であるのだから。たとえいつか卒業という未来が確定している存在であっても、それまでは、その瞬間までは、祈りを捧げ続けるのだ。

 

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 今日も朝から暑い一日です。今日は講義が1本。特に問題はなかったけれども、ちょっと喋る量が多かったかな、と喉に痛みを感じながら思うのでした。研究室にはいかず、そのまま帰って、次の講義資料を作ったりしていました。我ながら偉いですね。うふふ。

 早川書房から先日出版された劉慈欣氏の『三体』をようやく買えました。というのも、早川の単行本を仕入れている書店がまぁ少ないのです。先日からちょこちょこ探していましたが、4軒目にしてようやく見つけられました(大きめの本屋でも売り切れが続出しているみたいです)。

 この『三体』、中国では2008年に出版されて2100万部に達したとか。私は中国のSF作家事情には詳しくなくて知らなかったのですが、それが日本でもこの度出版されることになって、早川書房もかなり力をいれて宣伝しておりました。というわけで私も持ち前のミーハー基質を丸出しにして購入に至りました。といっても、今読みたい本がかなり溜まっている状態なので、果たして読むのはいつになることやら…