後ろ向きには最適の日々

雑駁なあれこれ

リアミー

 4月23日。日曜日。金曜日から日曜日までずっと実験室で作業をしていました。4月も中旬となり最近は外にでるとポカポカと暖かいのですが、実験室のある研究棟は断熱がしっかりしていて、しかも北向きなので4月でもまだまだひんやりとしています。私は北向きの建物が好きなのでちょうど良いのですが。というか、日本は南向き家の信仰が強すぎるとすら思います。そんなに「日当たりの良さ」は家を選ぶときの重要なポイントなのか。馬鹿みたいに夏が暑くなっている現代の日本では、むしろデメリットであるとすら感じています。私の実家はリビングが北向きだったので、30℃を超える夏でも冷房いらずでしたし、冬は経験上どの方向だろうが寒いのです。だったら夏の快適さをとったほうがよっぽど過ごしやすいのではないか、と思うのでした。

 ここ最近はアイドル関係のことばかり書いている気がするのですが(もちろんその自覚はあります)、それはおそらく日常が諸々のことで追い込まれすぎて全然楽しくなくて、その正反対のキラキラとした「人間の輝き」みたいなものを精神が欲しているからなのでしょう。植物が光合成をするように、もはやアイドルの輝きを食って生きる化物です。極めて危険な精神状態でしょう。日中を死んだような顔で過ごし、家に帰っては夜な夜な更新されたアイドルコンテンツ(主に日向坂さん)を摂取する日々です。

 だから、ここ一週間くらいは『One choice』のリリース期間なこともあって露出が多くて良いのですが、それにしても情報供給量が多すぎます。リアルミーグリとか世界卓球とかコナンコラボ(コナンコラボ?)とかラジオ生出演とか雑誌とかSHOWROOMとか。さすがに追いきれていないです。リアルミーグリ(要は対面イベントの再開)は、せっかくなのでと思って応募しましたが、当選率は30%ほどでした。厳しい戦いすぎる。おかげで7月には30秒ちょっとの時間アイドルに会うためだけに東京に行きます。それはもうほとんど酔狂だろ。

 そんなここ最近でございます。

 最近読んだ本の話。3月くらいからめっきり読む時間がなくなってしまっているのですが、市橋伯一『増えるものたちの進化生物学』とマーク・チャンギジー『<脳と文明>の暗号』を読みました。

 『増える〜』は講義用のネタ集めのためという不純な動機で手に取りましたが、予想以上に面白かったです。「なぜ生きているのか?」「なぜ死にたくないのか?」「なぜ他人が気になるのか?」「なぜ性があるのか?」「何のために生まれてきたのか」といった哲学的な問いを、「増えて遺伝する」という生物の基本的な特徴から答えを見出そうとした本。むしろ「増える」能力を持っているからこそ、そんな問いや不安が生まれてしまったのでしょう。

 『<脳と文明>〜』もかなり面白かった。この著者の本は、前作の『ヒトの目、驚異の進化』も読んでいましたが、私はこちらの方がより好みでした。言語や音楽が生まれたのは、脳が進化してそういうものを扱えるようになったのではなくて、言語や音楽が文化的に進化して人間が元来持っていた能力(自然界の音を聞く能力)に近づくことによってより洗練されていった、といった内容。だから音楽も言語も、自然界にある音や動物の動作音を真似て作られている、という「へぇ〜」が止まらなくなる本でした。ところどころ根拠が怪しい部分もありましたが、最初から最後まで面白く読みました。

 そんなここ最近でした。恐ろしく読むスピードが遅くなっているので積読がまた増えていて困っています(買うのをやめろ馬鹿)。