後ろ向きには最適の日々

雑駁なあれこれ

猫パン

 12月6日。火曜日。ほんのり曇っていて気温もさほど上がらず肌寒かった一日でした。午前中に講義のお仕事を1本。現在は担当している講義が週に1本だけなので、セーブすることもなくつい喋りすぎてしまいます。おかげで毎回講義後には喉がヘトヘトで、その日はもう喋りたくなくなります。そのせいで研究室に戻ってからがまぁ無愛想。明らかに印象良くない。で、戻ってからは統計処理の作業をポチポチ。あと来週の講義資料を作って今日は終わりです。お疲れさまでした。

 

 最近読んだ本の話。M・W・クレイヴン『キュレーターの殺人』とシオドア・スタージョン/フリッツ・ライバー他『猫は宇宙で丸くなる』を読みました。ここ最近はフィクションを多めに読んでいますが、おそらく現実逃避の兆候が出ているのでしょう。

 たまーにミステリが読みたくなる時期があって、贔屓にしている作家以外の作品では最近の流行り作品を手っ取り早く選ぶことが多いです。『キュレーターの殺人』もそうで、少し前に「WEB本の雑誌」というサイト内の「今週はこれを読め!」(という本紹介記事)で紹介されていたので読みました。M・W・クレイヴンは日本ではこれまでに『ストーンサークルの殺人』『ブラックサマーの殺人』がハヤカワ・ミステリ文庫から出ていますが、そのシリーズの3作目になります。評判通り面白かったのですが、ちょっと期待値を上げすぎてしまってた感も。といいつつ、主人公の刑事ポーと分析官ティリーのバディものとして楽しめました。これもまたある意味キャラ萌え作品なのでしょう。あと、登場人物がブラックベリーなどのデバイスをバリバリに使っていて「現代!よっ!現代!」って感じでした(しかし激渋ロングコート葉巻ハードボイルド探偵とかはもう絶滅してしまったのかしら…)。

 『猫は〜』は世にも珍しい猫SF短編集。しかもこれまで翻訳されていなかった作品が多く集められています。どの作品も面白かったですが、中でもマスコットとして宇宙船に乗った猫が宇宙星人をぶっ飛ばすジョディ・リン・ナイ『宇宙に猫パンチ』が最高にキュートで良かったです(そもそも作品タイトルからソーキュート)。他にも、年をとらない猫や天才猫、他の動物と共謀して宇宙船から脱出を目指す猫など、バラエティに富んだ作品集となっています。竹書房文庫はこういった他の大手SF出版社(早川書房東京創元社)が出さないような変化球の作品をちょこちょこ出してくれるので侮れません。

 そんな火曜日でした。