後ろ向きには最適の日々

雑駁なあれこれ

秋・作業・地球旅行

 10月6日。木曜日。昨日に増して涼しかった一日。都心部では今日はかなり寒かったようですが、私の住んでいる地方は過ごしやすい気候でした。都会にない秋が見つかる場所です(5秒で思いついた糞キャッチコピー)。

 朝から研究室へ。昨日の続きで実験用のサンプル試料を準備したり、試薬を調製しました。試薬を作る作業は地味なのですが嫌いじゃありません。ひたすら試薬を量り取り溶媒に混ぜてpHを調整して…という作業を延々と続けていました。滞りなく完了し、実際に実験を行うのは明日からになりそう。それ以外はいつものようにパソコンに向かって講義用のスライドを作り、試験問題を完成させ、また別の書類を作って…という作業をこれまた延々と続けていました。地味オブ地味。

 家で使っているMac Book Proがそろそろ調子が悪くなってきてて、バッテリーもパンパンに膨らんでいるので新調したいところなのですが、円安の影響で数ヶ月前からapple製品がバチクソに値上がりしているので悩みどころです。でもそうやってうだうだ悩んでいるうちにまた値上がりしたらたまったもんじゃなしなぁ…appleって猶予期間もなく急に値上がりするんだから。あとipad OS 16は一体いつからアップデートできるんだ。

 最近読んだ本の話(これ書くときは他に書くことがない時です)。

 吉上亮『RE:BEL ROBOTICA 0 -レベルロボチカ0-』と柞刈湯葉『SF作家の地球旅行記』を読みました。

 『レベルロボチカ』は作家買い。表紙からもわかるように、おそらく初めからアニメ化を視野に入れたプロジェクトなのでしょう。キャラクターデザインや設定からもその匂いがプンプンしました。それ自体は別にどうでもいいのですが、ちょっとだけ物語の展開がキツかったです(あくまで個人的な感想)。きっと私はもう想定されたターゲットではないのでしょう(悲しい現実です)。SFと青春は相性は良いんですがね。でもきっとそのうち人気声優がCVをやって、アニメ化されて、コミックス化もされてそこそこ盛り上がるんだろうなぁ…

 『地球旅行記』も作家買いでした。柞刈湯葉氏の作品はだいたい読んでいるのですが、今回はフィクションではなく旅行エッセイです(一部、架空旅行エッセイも含まれていますが)。SF作家の旅エッセイということで以前読んだ『ゆきあってしあさって』を思い出したのですが、よく考えたらあっちは架空の国を旅する作家同士の書簡という入り組んだ構造のフィクション作品だったので全然違いました。前言撤回。

 なんにせよ、この「旅行エッセイ」というのは好きなジャンルです。著者(や著者の作品)に愛着がある場合に限りますが。この『地球旅行記』は著者が色んな国や県に行くのですが、全然メジャーな観光をしていないところが素敵で良かったです。まぁ、メジャーな観光場所を知りたければ観光ガイドもグーグルアースもありますしね。この旅行エッセイで一番好きだったのは著者がモンゴルで馬に乗っているうちに荷物の自覚が芽生えた話。なんだそれ。

 SF作家の話といえば、ほんのつい先日、作家の津原泰水氏が亡くなったというニュースを知り、それがなかなかショッキングでした。ここ数日は著名人が亡くなられるニュースが連続していますが、そういった中でも特にショックでした。「そうか、もうあの作家の新作は読めないのか…」と思うと寂しくなるのです。小林泰三氏が亡くなった時の感覚を思い出しました。