後ろ向きには最適の日々

雑駁なあれこれ

アイドル・ペンギン・アイドル

 8月7日。日曜日。今週も雨が降ったり止んだりで安定しない一週間でした。といっても、晴れたら晴れたでクソ暑くてやってらんないので、これぐらいがちょうど良いのでしょう。湿度だけはどうしようもないけど…(しかし蒸しあちぃな)

 先日発売したばかりの櫻坂46の1stアルバム『As you know?』を買いました(Blu-ray付版)。このブログでは日向坂46のことばかり書いていますけど、櫻坂46の楽曲も好きです。なかでもシングル曲ですが『流れ弾』がとにかく好きで、そればっか聴いています。あと『無言の宇宙』も(3rdシングルがカップリング曲含めて好みなのです)。また、『思ったよりも寂しくない』の天ちゃんの歌声もただただ幸福感に満ち溢れているMV好きだし、アルバム収録新曲では『条件反射で泣けてくる』がツボでした。そんなわけで良曲揃いの1stアルバムでございます。もうちょっと音楽番組等でのプロモーションがあったら良かったのになぁ、とほんのりと思いました。

 

 ちなみに生写真は土生ちゃんでした。

 あと、9月から始まる日向坂さんのアリーナツアー、名古屋公演2日目が当たりましたので、秋はそちらに馳せ参じます。配信ライブ配信イベントを除くと、おそらく3年ぶりぐらいの現地参戦。久しぶりすぎて色々感覚を忘れてそう… 

  

 その他、最近読んだ本の話。先週がフィクション(ほとんどSF)多めだったので、そのぶり返しで今週はノンフィクションが2冊のペースでした。ロイド・スペンサー・デイヴィス『ペンギンもつらいよ』、香月孝史・上岡磨奈・中村香住編『アイドルについて葛藤しながら考えてみた』を読みました。ペンギンとアイドル、可愛いものつながりです。

 『ペンギンも〜』は、ペンギン研究の第一人者によるペンギン解体本。何が良かったって、写真が豊富で素晴らしいのです。それだけでも買った価値がありました。日本の動物園・水族館で見られるペンギンは、エンペラー、アデリー、ジェンツー、ケープ、キング、イワトビぐらいですが、実際にペンギンが野生で生きている光景を、その現地で著者が撮ったであろう写真がどれも素晴らしかったです。また、内容は図鑑のような、でも教科書的になりすぎないくだけた語り口で、かなり読みやすかったです(外国人はジョークを挟まないと死んでしまうのかって思ったほど)。ペンギンの世界もなかなか大変なのよねぇ…

 『アイドルについて〜』は日向坂46の宮田愛萌さんがInstagramで紹介されていて、気になってすぐ買いました(激ちょろミーハーオタク)。この記事の前半部を読んでもらってもわかるように、私には応援しているアイドルグループがいて、曲とかライブやラジオその他諸々を聴いたり参加したりしています。そのライブや楽曲からパワーをもらっていますし、「好き」という感情は世界を生きるためのエネルギーになりえることを信じています。しかし、そこには手放しで肯定できるだけでない「違和感」みたいなものを感じることもあって、この本ではその「違和感」について、様々な角度から分析し論じています。当たり前ですけど、共感する部分もあれば共感し得ない部分もあったりして、でもトータルすると読んで良かったです。面白かった。また先日、日向坂さんのドキュメンタリー映画『希望と絶望』を観たこともあって、ぶっ刺さる部分も多かったです。前提として映画はもちろん素晴らしかったですが、その中で、キャプテンがインタビューで「物語として消費されたくない」と話されていました。それでも結局は「ドキュメンタリー映画」として消費されてしまうということについて考えていましたが、それに近いことも書かれていました(第一章「絶えざるまなざしのなかで」)。近年では表舞台の活動だけに限らず、SNSやブログなど、アイドルの送っている日常やパーソナリティそのものまでが商品価値を持ってしまっています。そしてその全てが、我々の想像するアイドル像(この子は〜〜〜な子だから、みたいな)に収束されてしまっています。記号化されてしまっているというか。そして、その像からはみ出した言動があったりすると、たやすく炎上する世界となっています。そしてアイドル側もその理想像(ファンからこうみられているという像)に迎合するように言葉や行動を合わせにいく場合もあるわけです。良い悪いの話では決してないですし、プロデュースってそういうものなのでしょうけれども。しかし、そうはいいつつアイドルといってもやはり人間なわけで、我々と同じ世界を生きているわけであって、そこの違和感みたいな話が個人的には一番おもしろかったです。あとこの章の中で乃木坂46さんの『僕は僕を好きになる』のMVの話が出てきて、それが興味深かったです(そこで恥ずかしながら初めて『僕は僕を好きになる』のMV観ました)。

 


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 また、この本では他にもK-POPアイドルの話から男性アイドル、ゲイアイドル、「推し」という行為そのものについて、『少女☆歌劇レヴュースタァライト』を介した観客と演者の関係性の話などなど、とても幅広く書かれていて面白かったです。別に自分の感じている違和感とか疑問が解決するわけではありませんが、それをより深く考える手助けをしてくれるような本でございました。