後ろ向きには最適の日々

雑駁なあれこれ

実家・R・アストロ

 2月25日。金曜日。時間があったので久しぶり実家に戻りました。役場に行く用事もあったので。やっぱり実家は安心感があるなぁ!と思いたかったけれども、ポストに請求書や催促状が来ててげんなりしました。そんなんばっかりやな。家でCreepy Nutsの『紙様』を聴きながら(ほんのささやかな抵抗)、資料を作ったりの作業を進めていました。

 実験データの統計処理にRを使っているのですが、基礎から理解しているわけではなく、わからなくなるたびに調べては試して…って感じなので一向にマスターできないでいます。付け焼き刃&付け焼き刃。あと、Rは統計処理をするのには扱いやすくて良いのですが、出力されたグラフをいい感じに見せるためにデザインをちょっと変えたりするのは難しいですね。このへんはまだまだエクセルやパワポが強いのかしら(そもそも両者は用途が違うのかもしれませんが)。そういう一日でございました。

 

 末木文美士『死者と霊性の哲学』と小林憲正『地球外生命』を読みました。最近までフィクションばかりを読んでいたぶり返しか、逆にここ最近はノンフィクションをよく読みます(逆に?)。こういうところまでも、人間はうまいことできているようです。

 『死者と霊性の哲学』はおそらく一昔前までなら手に取らなかったタイプの本です。しかし、身内が亡くなって以来、こういうジャンルにも関心がでてきて色々と読むようになりました。しかし宗教学的な興味があるわけではなく、「死者」そのものに対する考え方、みたいなところに関心があったので、ドンピシャなこの本をつい手にとってしまったのでしょう。本の中でも、「神や死後の世界(いわゆる黄泉の国とか)については語られることはあっても、『死者』そのものについてはあまり語られることはなかった」とありました。それはやはり、死そのものを「不浄なもの」として取り扱ってきた歴史がそうさせているのかもしれません。

 メインテーマとしては死者と生者の「関係性」について焦点を当てているのですが、その関係性も国や宗教によって様々であるとのこと。唯物論的な観点から、死者との関係を否定する立場から、キリスト教のような死者は死者の世界(天国や地獄)に行ってしまい、生者とは関係ないものとする立場。死者の世界にいってしまうけれど、生者との関係が続くというもの(神道)。また、輪廻を経て死者は現世に還ってくるという捉え方(仏教やヒンドゥー教)などがあり、このへんの関係性の違いが面白かったです。また、学問として成立しているかどうかはおいといて、オカルトな話もふんだんに載っていて(ハイズヴィル事件や日本の千里眼事件も)、このへんも面白かったです。しかしそもそものテーマが新書で扱うには巨大だったせいか、あっちこっちに話がとんで「結局よくわかんねぇな」という感じになってしまいました(一つ一つはわかるんだけれども)。おそらく私の知識不足が原因でしょうねぇ…

 それに比べると『地球外生命』はわかりやすかった。まぁ自然科学の本ですしね。宇宙生物学(アストロバイオロジィ)については、以前ブルーバックスの『地球外生命9つの論点』という本を読んだことがあり、それもなかなか面白い本だったのですが、情報もそこからアップデートされていて(ブルーバックスのは10年前の本だった)、興味深かったです。また、映画でも流行った火星の環境についての調査結果とか、木星の衛星「エウロパ」や土星の衛星「タイタン」の話なども、「はぇ〜」って感じでした。核となる「地球外生命体」が存在するかどうかについては、著者や科学者によって立場がバラバラなのでいるともいないとも言い切れないところが煮え切らないところですが…(未だ地球以外で生命体は見つかっていないので)。地球の生物にとっては水が必須で、一つ一つの細胞も水の中で脂質の膜を隔てて細胞が成り立っているわけですが(細胞の内も外も水)、水が全く無くメタンのような有機物が豊富な星でもし細胞のようなものが存在するとしたら、その細胞膜の構造自体が全く異なったものになっているだろう、という仮説はSFみたいで想像するのが楽しかったです。 

 

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