後ろ向きには最適の日々

雑駁なあれこれ

#日向坂46_ってか

 10月27日発売予定の日向坂46さんの6thシングル『ってか』のMVがつい先日公開されました。私もばっちりしっかり観たのですが、これがまたとっっっっても良い曲&良いMVなんです(基本的に応援しているアイドルの曲は全肯定するスタイルなのでなんの参考にもならない感想)。

 MV公開の直前の生配信で曲名の発表があり、ファンの間で予想されていた通り(事前にメンバーのトークやブログなどで匂わせがあった)表題曲タイトルは『ってか』だったわけですが「また絶妙なタイトルつけるなぁ秋元さんよぉ!」と私は思いました。曲が公開される前には、そのタイトルだけを見て「なんじゃそれダセェ曲名」みたいな感想をもらす人もごくごく一部いたのですが、そもそもが『キュン』でデビューしたアイドルグループです。『アザトカワイイ』がアルバムリード曲で、5thシングルは『君しか勝たん』のグループなのです。ちょっと変わっていて尖った曲名をつけといて、蓋を開けてみれば「めちゃくちゃ良い曲だな!」となるのは日向坂46のお得意のやり方なわけです。いい加減慣れろ。そういった歴史を知っているファンは「はいはい、いつものその感じね!」と落ち着いていられるわけです。ふふん。

 また、そういうことを取っ払っても、なかなか良いタイトルだと思いました。『ってか』は話し言葉ですが、「ってか…」と話し始められる二人の関係性・距離感みたいなものまで想像できるタイトルだと思いました。全肯定おじさん。

 で、MVの話。このMVもま〜〜〜〜素晴らしい出来栄え。


www.youtube.com

 

 まず衣装が良いですね。ヒラヒラしてて。これまでの衣装とはまた違った雰囲気です。

f:id:sibainu_08:20210918135410p:plain

 私は初見でこの衣装を見たとき、ベタ(熱帯魚)みたいだな、と思いました。

betta hm rosettail white platinum | Shopee Malaysia

 参考:ベタ(白)

 

 また、曲自体もこれまでの日向坂46さんの可愛い路線の楽曲とはひと味違ったような、強気の女の子っぽい雰囲気が表れていて新鮮でした。『My Fans』に近いでしょうか(曲調は違いますが)。

 

可愛さを求めてるだけなら
私だけじゃなくてもいいんじゃない?
同じをものを見て感動できる 同じ価値観が欲しい

 

 サビのこ歌詞の部分だけでも「おっ、今回のシングルは一味違うぞ…!」というのが感じられます。また、日向坂さんのシングルの中で主人公一人称「僕」で初恋を描いた曲が多かったですが、『ってか』は一人称が「私」なのも注目です。それでいて、恋愛の曲という普遍性をもたせつつ、アイドルとファンとの関係性の歌のようにも捉えることもできるという、いつもの得意技も健在です。一人称が「私」であることで、よりそれが強調されてすらいるように感じられます。アイドルとファンの関係性の詩として読み取った場合、もはやアイドルファンに向けた呪詛の言葉ですよこれは。それぐらいパンチに重さがあります。いやはや、食らったなぁ…

 そしてMVも面白いです。「日向坂46がでっかい敵と戦う」なんて、もうこんなんアベンジャーズあるいはプリキュアですよ。尖りまくってんな。それでいて、ダンスの振り付けがめちゃくちゃカッコいいのと今回のセンターのすしちゃん(金村美玖さん)の表情の切れ味が、このふざけた世界観と辻褄が合っているようにすら感じさせているのが見事です。

 

f:id:sibainu_08:20210918145915p:plain

 日向坂アベンジャーズ。ビームとかぶっ放しそう。

 

 見れば見るほど面白いMVでございました。映像の至るところに小ネタも満載(メンバーが描いた怪獣がいるらしい)で、何度も再生したくなるMVです。『君しか勝たん』も何度も再生したくなるMVでしたが、また違った角度で繰り返し観たくなりますね。そりゃ5日かからず200万回再生いきますわ(9/18時点)。

 個人的に地味だけど好きなシーンは、1分30秒ぐらいの、強風の吹き荒れる中、街をメンバーが画面左から右へダンスしながら闊歩していくシーンです。横スクロールアクションゲームみたいで好きです。「ファイナルファイトみてぇだ!」と思いました。

 

f:id:sibainu_08:20210918150657p:plain

 

f:id:sibainu_08:20210918153827p:plain

 参考:ファイナルファイトファイナルファイトがわからない人はベアナックルメガドライブ)を想像してもらっても大丈夫です。

 

 そして、最後のめいちゃん(東村芽依さん)が恐竜のぬいぐるみを拾って、グループといっしょに次の敵に挑みに行くシーンも素晴らしく素敵です。現在は休養中で今回のシングルには参加されていない小坂菜緒さん(恐竜好き)の場所をしっかり残しているという日向坂さんのグループとしての強い意思と、そしてそれを作品に込めてあげようとする制作スタッフさん方々の愛を感じられる演出が最高にエモーショナルです。だーいすき。

 

f:id:sibainu_08:20210918151521p:plain


 そんな『ってか』MVの感想文でございました。