後ろ向きには最適の日々

雑駁なあれこれ

ファンがそこにいることの意味(『日向坂46 春のデビュー2周年記念 Special 2days ~MEMORIAL LIVE:2回目のひな誕祭~』の感想のようなもの)

 ようやく地獄のように忙しい期間を抜けて時間が多少できたので、今さらながら先週末3月27日に開催された日向坂46さんのライブ『2回目のひな誕祭』について感想をぽつぽつと綴っていこうかと思います。

 今回はライブタイトルにもありますように、日向坂46としてデビューして2周年を記念したライブで、ライブステージはもちろんのこと、3年めへの抱負であったりこれからの色んな情報解禁であったりと、盛りだくさんな内容となっておりました。また、私は配信チケットで視聴をしたのですが、ライブ会場には人数を制限しながらも久しぶりの客入れのライブということもあって、色々と感情の動きの目まぐるしいライブでした。いやー良かったぁ…(結局それなんよ)

 

【セットリスト】

01 アザトカワイイ
02 ソンナコトナイヨ 
03 ドレミソラシド
04 ひらがなで恋したい
05 僕たちは付き合っている
06 抱きしめてやる
07 君に話しておきたいこと
08 半分の記憶
09 永遠の白線
10 こんなに好きになっちゃっていいの?
11 キツネ
12 My fans
13 期待していない自分
14 NO WAR in the future 2020
15 青春の馬
16 JOYFUL LOVE

アンコール

17 キュン
18 約束の卵2020

ファンクラブチケット限定

19 日向坂

 

 前回のひなくり2020はファンタジィな世界観とおとぎ話のようなストーリィが素晴らしいライブでしたが、今回のひな誕祭は「ライブが強い日向坂」を見せつけられているような、そんなゴリゴリに力強いライブステージでした。まさに圧倒的勢力を誇る無敵艦隊日向坂って感じ。「どっちの方が良い」ではなく「どちらも強い」ができるのが日向坂さんの持ち味なのではないでしょうか。

 ライブの冒頭、無観客の会場にスクールバスが登場し、続々と降りてくる日向坂メンバー。衣装は空色と黄色を基調とした日向坂カラーなスタジアムジャンパーとショートパンツです。可愛らしい色合いと思いきや、力強いダンストラックからのスタート。これがもうね、えぐいほど格好良いのです。後から読んだメンバーさんのブログによると、アメフトのハーフタイムショーを意識した演出とのこと。なるほどなぁ…と唸りました。いやーめちゃ格好良い。

 そして一曲目『アザトカワイイ』からひな誕祭が始まります。前日の大ユニット祭り(私が観られなかったやーつ)から復帰された宮田さんも、目立つツインテールのお姿で参加されていて、それだけでなんかエモーショナルな気持ちにさせられます。このちゃん(ひなくり2020で復帰された松田好花さん)もいましたしねぇ〜

 『アザトカワイイ』を終え、ダンストラックを存分にはさみながらライブは進行していきます。今回は残念ながら体調不良で参加できなくなってしまったすずちゃん(富田鈴花さん)のラップによる煽りがあり(これもめちゃ良かった)、またもやゴリゴリのダンスナンバー『ソンナコトナイヨ』が披露されました。センターこさかな(小坂菜緒さん)の強さよ。それにしても、あれだけダンスぶちこんでて歌は生歌で、ほんと無尽蔵の体力だな日向坂…

 一曲ごとにダンストラックを挟む構成で、めいちゃん(東村芽依さん)のハンドスプリングもしっかり決まって(欲を言うなら片手が残らず両手がキレイに離れたらいいなぁとほんのちょっとだけ思う体操経験者の私でございます)、『ドレミソラシド』へ。この『ドレミソラシド』がすごい。何がすごいかというと、メンバーがステージで歌っている間、はじめはスクリーンに配信で参加しているおひさま(日向坂ファンの総称)が映っているのですが(これだけでもなかなかエモい演出)、曲の途中でスクリーンが上がり、そこで初めて会場にいるファンと対面する、という演出なのですね。おひさまを目にした瞬間涙ぐむメンバー。『ドレミソラシド』というポップで明るい曲にその光景を当てはめるのが、なんともニクい。エモさ満点です。私は配信ライブというシステムは良いものだと思っているし、今も変わらないのですが(配信のおかげで観ることができたライブだってたくさんありますし)、実際にその会場にファンがいるということの熱量って、やっぱり配信だけでは表現しきれない何かなのでしょうね。ステージにアイドルがいて客席にファンがいて、そしてファンとアイドルによるインタラクティブな愛の作用でライブが出来上がっているんだなぁと改めて感じて、その光景を配信で観ている私までなんだか目頭が熱くなるような気持ちでした。

 『ドレミソラシド』の後はMCで改めてキャプテン(佐々木久美さん)がおひさまへの感謝の言葉を述べられていました。そして新3期生3人によるMCでは、新三期生にとっては初めての客席ありのライブであることの想いを話されていました。

 MCを終えた後はとしちゃん(加藤史帆さん)の煽りとともに、懐かしい曲ゾーンに。衣装は紫チェックの、走り出す瞬間ツアーの時のアレです(ユニエアではよく見るやつ)。3期生のひなのちゃんがいることがちょっとエモい気持ちになる『ひらがなで恋したい』、1期生による『僕たちは付き合っている』が披露されます。『僕たちは付き合っている』、めちゃくちゃ好きなんですよね。日向坂46が付き合ってきたひらがなの歴史もそこにも確かにあるようで、感慨深いものがありました。その後のさいたまスーパーアリーナでのライブ(3rdシングル発売記念ライブだったかな?)ぶりの『抱きしめてやる』(ダンスがめちゃカッコいい)、隠れた名曲の『君に話しておきたいこと』が披露されます。

 その後、MCを挟んで(影ちゃんは走り出す瞬間ツアーは参加していないから初めての衣装だったとのこと)、2期生による『半分の記憶』、そして息の合ったラインダンスが美しい1期生による『永遠の白線』と懐かしエモ曲が続きます。ずっと力強いライブが続いているからこそ、『半分の記憶』では療養中の富田鈴花さんの穴が目立っちゃうなぁ、とちょっとだけ残念に思いました(それだけメンバーの一人ひとりみんながパワーを持っているということなんですが)。

 2期生によるMCを経て、これまた懐かしのハーネス衣装に着替えての『こんなに好きになっちゃっていいの?』が披露されます。バラードチックなこの曲にハーネス衣装は新鮮だなぁと思いましたが、新しい演出はそれだけではありません。配信の画面だけなのかもしれませんが、画面が分割されてそれぞれのメンバーが映し出され、曲が進行していくのです。これまでありそうでなかったような演出です。動きの少ない(サビの振り付けは激しいけど)『こん好き』だからこそできるのでしょうね。味付けが少なくても映える曲だからこそというか。

 そしてそんな静のパフォーマンスを終え、雰囲気は一転し、ファンを煽りまくる『キツネ』が披露されます。ステージにはARで桜と鳥居が投影されます。これがまた鬼カッコいい。メンバーによる煽りはさらにボルテージを上げ、『My fans』とヘイ曲(私が名付けた煽りに「Hey!」がある曲)が続きます。ここにきてハーネス衣装がめちゃくちゃ似合うんだなぁ。そして、みーぱん(佐々木美玲さん)の表情が素晴らしく、そしてみーぱんダッシュも健在の『期待していない自分』、メンバーがスマホで自撮りをしているようなカメラ演出が面白い『NO WAR in the future 2020』で会場の熱量は最高潮に。

 MCを挟んで、THE 応援歌である『青春の馬』が歌われます。この曲は何百回と聴いてきましたが、何度聴いても詞と歌とメンバーの力が強い。ほんとうに応援歌が似合うグループだなぁ、と改めて感じます。『青春の馬』が終わり、会場にはARでおひさまから日向坂46へのメッセージが浮かび上がる演出が。これがまた胸にぐっとくるのです。

 そしてラストナンバー『JOYFUL LOVE』へ。もちろん衣装はジョイフル衣装です。一年ぶりに会場も虹色に染まり、しっとりと歌い上げられます。このちゃん(松田好花さん)もまなもちゃん(宮田愛萌さん)もしっかりそこにいることがエモいですね。今回は富田さんがお休みですが、いつかフルメンバーで、客席も入れての『JOYFUL LOVE』が観られることを願っております(その場に私もいられたら良いなぁ…)。

 

 一旦幕が降り、アンコールとなるのですが、客席からは声出しはNGのようで過去のライブでのアンコールの映像が流れます。いつか声を出すこともできる世の中になれば良いな、と願いながら、再び幕が上がります。アンコール1曲目は『キュン』。原点にして頂点。あっという間に2周年だなーとも思いましたが、この曲があったからこそ、今を迎えられると思うと感慨深いです。私が日向坂46(当時はけやき坂46)を知ったのはオードリーさんきっかけですが、好きになったのはキュンのMVを観てからなのでね。まさに、好きというのは反射神経です。いやーそれにしても2年かぁ…(しみじみ)

 そんな思いに思いに耽つつ、最後のMCへ。ここにきて情報解禁がどばーっとされます。声優青春ドラマ『声春っ!』が4月28日から放送開始。うわぁ新ドラマだ。しかもDASADAでおなじみの日テレ系ということで、めちゃくちゃ楽しみですね。みーぱんが主役っぽいですね。

 そして待望の5thシングル『君しか勝たん』が5月にリリースされるとのこと。いや、ほんと楽しみです(一年以上ぶりですって)。もうね、タイトルだけでどんな曲かイメージできますね。SNSやまとめブログのコメント欄なんかでは「ダサい」「もっとマシなタイトルつけられんかったんか」などと賛否両論ありましたが、私は良いタイトルだなーと思いました。「◯◯しか勝たん」は特にオタク界隈では2020年によく耳にしたフレーズですが、◯◯を二人称にしてストレートに主人公の感情を表すのは意外となかったような気もしますし、流行のフレーズにすることで主人公の男の子(かはまだわかりませんが)が照れ隠しをしているような、そんな感情まで読み取れます。批判している方々はそこまで読み取りましょうよ。そもそもちょっと外した曲タイトルは日向坂46の得意技でもありますし、どうせ曲がオンエアされるようになったら手のひらぐるぐるな未来まで見えますわぁ!

 …そんなお知らせがあったのですが、そこに乗っかって「ヒノマウルソウルも!」「賭ケグルイも!」「ラヴィット!も!」「ボーダレスも!」「みえる!」「レコメン!」とメンバーがぐいぐいとアピールしていく光景は面白かったです。全部観るよぉ!

 改めてキャプテン佐々木久美さんのMCに。世の中が大変な事になった中、離れていても同じ時間が共有できて、改めて日向坂46になってよかったこと。そして、個人の活動が多くなっている中、3年目はみんなで皆さんの前に立つ機会を増やしていきたいことを述べられていました。そんな思いを込めてラストナンバー『約束の卵 2020』が披露されます。いやー沁みますね、約束の卵。MCでも何度も何度も感謝の言葉を述べられていましたが、それはファンからしても同じ気持ちなのです。絆とはそこにいることなんですね。

 多幸感に包まれながら、曲が終わります。メンバーが一人ひとり捌けていき、最後はぱるちゃん(山口陽世さん)の最敬礼で締めくくられました。

 いやー今回も良いライブだったなぁ…と思っていたら、ファンクラブチケット限定で映像が再開します。最初に降りてきたスクルーバスに一人ひとりがお礼を言って乗り込んでいきます。今度こそこれで終わりかーと思っていたら、バスに乗りながらもう一曲『日向坂』が歌われます。これがもうね、予想もしてなかったのでビックリしましたし、日向坂メンバーがみんなにっこにこで歌う『日向坂』、めちゃくちゃ良かったのです。鬼ニコニコ。これぞ日向坂って感じ。いやー幸せ幸せ。

 そんな『2回目のひな誕祭』でした。最初にも書きましたが、ライブに強い日向坂ってのをこれでもかってぐらい見せつけられたような感覚です。とにかく強かった。また、『ドレミソラシド』で感じたことですが、改めてファンが実際にそこにいるということがえげつないほどのパワーになり得るんだな、と再認識しました。もちろん、ファンからしても同じで、配信ライブは配信ライブとして、その形式でしか表現しきれないことを存分にやってきた日向坂さんですが、同じように生のライブでは生のライブでしか味わえない熱や意志や想いや願いがその場には発生するんでしょう。そんなことを感じたひな誕祭でございました。いやーほんと、良かったなぁ…(結局感想はそこに収束される)

 

 だらだらと書いてきましたが、以上です。毎回感想文が長すぎるのでさすがに5000文字以内には収めようと思いましたが、結果として5300文字ぐらいには収まったのでほぼノルマ達成です。えらい。