後ろ向きには最適の日々

雑駁なあれこれ

ミーハー

 9月14日。月曜日。日中は30度を超える暑さでしたが、朝夕は比較的涼しく過ごしやすい一日でした。こうなってくると、もうあとは涼しくなる一方ですね。今年も余裕で乗り切ることができました。エアコンを使ったのも数日です。余裕余裕(こういうヤツがジジイになった時にエアコン使わなくなって熱中症で運ばれていくんやろなぁ…)。

 午前中に調べ物を家でした後、午後からは講義のお仕事が一本。後期の講義も先週から始まっております。後期はより専門的(なおかつ範囲が広い)な講義を担当しておりますので、ちょっとだけ楽しみになります。自分の専門の範囲の方がやっぱり講義をしていても楽しいものです。受ける側は関係ないんでしょうけれども。

 今日は研究室にも行かず、家に戻って次回の講義の予習と論文を少し。長らくうーんうーんと唸っていたのですが、ほんの少しだけアイデア(の欠片のようなもの)が湧いてきたので、ちょっとだけ前のめりになっております。この状態が続くことを願うばかりです。予断を許さない状況。ゆうがたパラダイス(日向坂ちゃんゲスト)とサウンドクリエイターズ・ファイル(9月はCreepy Nuts)を聴きながら作業を進めておりました。

 

 先日、9月12日放送のオードリーANNがめちゃくちゃ面白かったです。スペシャルウィークでゲストは髙橋ひかるさん。この髙橋ひかるさんがなかなかクレイジィな方で、どんな人かというと、オードリーのラジオにのめり込みすぎて番組のロケでビトタケシさん(詳しくは省略。ビートたけしのモノマネをしている方)に会って感極まって泣いてしまったぐらいな人です。で、オールナイトニッポンのゲストで登場(なぜかピンクベストで登場)した際も、オードリーANNへの愛を前のめりに話しておられました。オードリーANN以外にも、ガンプラやボディビル大会(ひかるトゥース的に言うならばビル大会)への愛も語っておられましたが(語っていたというか、「溢れ出していた」というのが正しいかもしれません)、その姿がまぁエネルギッシュで、ピュアで、めちゃくちゃ面白かったのです。なのですが、ただ面白いだけじゃなくて、なんというか、ちょっとした感動みたいなものが聴いている私の中にも湧いてきた感じがしたのです。「あ、この人は今、好きなモノでいっぱいに溢れた世界を生きているんだな」とおじさんの私は思ったわけです。一度そう思ってしまうと、ちょっと泣きそうにすらなっておりました(何度も書きますけど番組はめちゃくちゃ面白かったです)。

 振り返れば私も学生の頃、初めて深夜ラジオに触れた時は「こんな面白い世界があるのか!」と思ったものです(もはやそういうのって、深夜ラジオ好きのだせぇ部分と言われてしまうのかもしれませんがねぇ〜)。当時はラジアンリミテッドくりぃむしちゅーANNやナインティナインANNなんかを聴いていました。あと地元のFMラジオも聴いていたので、そこで知ったアーティストの曲を片っ端からレンタル屋で借りて聴いていました。特に邦楽ロックとヒップホップにハマっていました。洋楽ロックにも手を出して「なんかようわからんな?」と思ったこともありました。きっと暇で無限に時間があったから色んなモノに手を出していたのでしょう。あと体力もあった。体力があるから深夜ラジオを毎日聴いても余裕だったのでしょうね。深夜ラジオを聴いて、もちろん学校も毎日行って、それで放課後は部活をしていましたからね。無限の体力。大人になると、そういった「ふとしたきっかけで何かを好きになる」ってことは少なくなります。体力もそうですし、時間もなくなりますからね。何かを好きになるのってエネルギーが必要な行為なのです。

 今思えば、そういった行為は「ミーハー」と片付けられてしまうのかもしれませんけれども、ミーハーであることは別に悪いことではないと思うのです。自分の好きなモノを見つけられる・掬い上げられるってのは、それだけ自分の生きる世界を好きなモノで満たしておけるってことです。そりゃ好きなモノがたくさんあった方が良いし生きやすいでしょう。普通に考えて。ミーハーだろうが、深く何かを好きなだろうが、大切なのは好きなモノに対して主観的になることだと思います。きっかけは「流行っているから」「面白いと誰かが言っていたから」かもしれませんが、実際にそれを前にしたときに「自分がどう思うか」が本当に好きになるかどうかに繋がっていくのだと思います。

 また、大人になって好きになったモノもいくつかありますが、そのきっかけも学生の頃好きになったモノの延長線上にあるものが多いです。自分の場合は、例えば日向坂46やCreepy Nutsが好きなのはオードリーANNきっかけですし、深夜ラジオを聴く習慣があったから今も色々とラジオ番組を聴いています(だからradikoの普及は本当にありがたい)。そこから好きな芸人さんも沢山増えました。また、学生の頃に邦楽ロックを色々聴いていて、その中でもアジカンにドハマリしたおかでげ(今ももちろん好きです)他のコラボしたアーティストさんを知るようになったり、あるいはアジカンのジャケットの中村佑介さんの画も好きになって、その中村佑介さんが表紙を描いていた森も登美彦作品を読むようになって、そこからのつながりで万城目学氏の小説を読むようになったり、さらには森見氏のインタビューかなんかで名前が出ていた押井守氏の作品を観るようになって、スカイ・クロラを観て、原作を読んで、森博嗣作品も読むようになって、ミステリもSFも読むようになって…という感じで(実際は一方通行でなくて別の色んな道筋もあるのですが)、色んな好きなモノが数珠つなぎで広がっております。きっかけはミーハーだったのかもしれませんが、結局はそれが今の自分の好きなモノに繋がっているのでしょう。おそらくミーハーであるということは、好きなモノの種をたくさん埋めておく行為なのかもしれません。芽がでるかどうかはわかりませんが(埋まったままのものありますし)、それが芽を出して枝を伸ばして別の面白そうな何かにつなげてくれるのでしょう。

 ということを思った、先日のオードリーANNでした(無理やりな着地です)。