後ろ向きには最適の日々

雑駁なあれこれ

「無観客配信ライブ」における1つの解答では(日向坂46 Live Online, YES!with YOU! ~“22人”の音楽隊と風変わりな仲間たち~の感想のようなもの)

 つい昨日のことですが、日向坂46さんの無観客配信ライブ「Live Online, YES!with YOU! ~“22人”の音楽隊と風変わりな仲間たち~」を観ました。そのタイトル通り、無観客で配信形式のライブであり、今回は手軽に観ることができました。いやー楽。めちゃくちゃ楽。他のアーティストさんやアイドルさんでも配信ライブのスタイルが増えてきていますが、きっと今後もどんどん定着していくんでしょうね。都心部在住であればまだしも、私のように地方に住んでいる身からすると、やはりこういった配信ライブはありがたいです。交通費だけでも東京まで往復2万円かかりますもの。

 で、肝心のライブですが、めちゃくちゃ良かったです(毎回言ってんな)。ずっと楽しいしみんなずっと可愛い。ハッピーに満ち溢れていて、キラキラしてて、非常に満足度の高いライブでした。「無観客配信ライブでも」ではなく「無観客配信ライブだからこそ」な演出がてんこ盛りで、カメラワークも演出もストーリーも、すべてが素晴らしいライブでした。「アイドルの行う無観客配信ライブ」という形式における、1つの到達点であり臨界点になり得るのでは、と思えるほどに。メンバーはもちろんのこと、たくさんの人たちの力や技術を結集して作られているんだなってのがひしひしと伝わってきました。いやー…ほんと、凄まじかったぁ…

 今回の配信ライブは春に予定されていたアリーナツアーライブの世界観・物語を再現したものであり、まるでミュージカルのようなファンタジィのような、そんな絵本の世界みたいなストーリーの中に日向坂46さんの楽曲がしっかりとマッチしていて、とにかく素晴らしかったです。ひなくり2019の時も感じましたが、こういうファンタジィな世界観に楽曲を落とし込むのがめちゃくちゃ上手いんですね。素晴らしい舞台監督さんや脚本家さんがついていらっしゃるのでは、とただただ感服するばかりでした。

 以下感想です。だらだらと思い出すがままに。

 

 緊張気味な新三期生の髙橋さん、森本さん、山口さんの影ナレからライブはスタートして(そういえば影ナレの映像があるのも配信ライブならではですね、あと円陣も!)、いきなり『ドレミソラシド』『ハッピーオーラ』と超絶盛り上がり曲をぶちまかされます。『ドレミソラシド』は、イントロが流れるだけで一発で「日向坂46のライブだ」と思わせる、そんな引力の強い曲で大好きです。『ハッピーオーラ』も、曲前にキャプテン(佐々木久美さん)、潮さん、金村さん、高瀬さんが楽器を演奏するような振り付けがあったり、間奏の軽やかなピアノアレンジによって、タイトルにもある「22人の音楽隊」を感じさせます。あと加藤さんが間奏でカスカスダンス、にくいね三菱、クールあんぽんたんのポーズしてたなぁ…(後にまとめブログなどで、あれは「レコメンポーズ」なのか「にくいね三菱」なのかで議論が起こっていたのが個人的面白ポイントでした。私は「にくいね三菱」に一票)

 新三期生に対して終始「かわいいねぇ」と言いまくるお姉さん達が印象的だったMCをはさみ、物語は進んでいきます。今回のライブの大まかなストーリーは、二十二人の音楽隊である日向坂46が、登場する色んなキャラクターの悩みを解決していく…という話です(めちゃくちゃ大雑把にですが)。そしてそのストーリーの中に違和感なく楽曲が組み込まれています。「街にお客さんがいなくなったのはなぜ…?」というナレーション(たしかそんな感じだった)から始まる次の曲は、松田さん、東村さん、河田さんのユニットFACTORYによる『ナゼー』です。エレクトリカルな演出とそれにマッチしたダンスは何度見ても見応えがあります。個人的に、『ナゼー』はめちゃくちゃ好きな曲の1つなので、披露されて嬉しかったです(詳しくは以下の激長記事にて)。

 

sibainu08.hatenablog.com

 

 そしてメンバーがブルーのドレス(『青春の馬』の衣装)に着替えてからの『期待していない自分』、そして『青春の馬』への疾走感溢れる曲が続きます。『期待していない自分』のみーぱんダッシュ佐々木美玲さんが間奏でステージを駆け抜ける演出がある)は凛々しくてめちゃくちゃかっこよく、『青春の馬』へとセンターが佐々木美玲さんから小坂さんにバトンタッチされていく光景はちょっとグッとくるものがありました。また、MVで何度も観ましたが、小坂さんと濱岸さんのペアダンス、ライブで観てもエモいですね。森を表現したステージをぐんぐん走り抜けていくメンバーの力強い姿に、これできっと迷いの森で立ち止まってしまった馬くんも森を抜けられたことでしょう。

 迷いの森を抜けた先では、また衣装も一転してモザイク調のカラフルなドレスになります(この新衣装がまためちゃくちゃ可愛くて良きなのです…!)。舞台は雨のやまない街。落ち着いた雰囲気の二期&三期生による『君のため何ができるだろう』、そして一期生『好きということは…』と4thシングルのカップリング曲が続きます。『君のため何ができるだろう』のセンターにぶちゃんの笑顔がただただ眩しい。傘を使った振り付けも良かったなぁ。そしてそのまま『好きということは…』を聴くと、演出のおかげもあるせいか、雨上がりの爽やかな感じが際立ちますね。まさにこの季節にぴったりな楽曲ではないでしょうか(あと高本さんの手にあごをのせていたみーぱんがめちゃ可愛かったぁ…)。

 そして舞台は地上の街から空の世界へ。次の章では恒例のすずちゃん(富田鈴花さん)のラップで始まり、どうやら街に雨を降らせているレバーを探すことに(ひなくり2019の演出がそうだったので「毎回レバー探す羽目になってんなぁ…」とちょっとだけ思いました 笑)。ここで激アツ曲『誰よりも高く跳べ!』がぶち上がります。キャプテンの「跳べ〜〜〜〜!!!」の煽りは最高にかっこよくて最高に熱く、リモートであることを忘れるくらい懐にズドン!とくる感じがシビレます。あと曲中にはっぱ隊やってたのが面白可愛かったし「なちぃな!」と思う世代ぴったしな私でございました。そのままの勢いで『NO WAR in the future』へ。会場両サイドに分かれてのパフォーマンスは「配信じゃなくてお客さんが入ってたらばかすか盛り上がるんだろうなぁ」と思いました(もちろん配信ライブでのステージも最高に良かったですが!)。このパートのラストはゆったりとした雰囲気の『窓を開けなくても』で締めくくられます。DASADA7のメンバー(小坂さん、渡邉さん、加藤さん、齊藤さん、佐々木美玲さん、佐々木久美さん、富田さん)が中心となって披露しますが、他のメンバーも総出で世界観を演出したりと、爽やかで穏やかで、すごく心地の良いステージでした(『窓を開けなくても』の飛行機っぽい振り付けも好きなんだなぁ…)。あと、この『窓を開けなくても』の後に換気の時間が入るのも矛盾していてちょっと面白かったです(換気は大事)。

 そして換気タイムを使って、リモートを介したファンとのインタラクティブコーナーに移ります。私は応募すらしてませんでしたが、握手会を開催できていない今の状況であれば、交流できた人は良い思い出になったでしょうなぁ… そして新三期生の自己紹介。緊張している様子が画面越しにまで伝わってきて初々しかったぁ…みんな可愛いわぁ…

 換気の時間が終わり、再び物語の世界に戻ります。イライラしている時計のキャラクターと上村さんの寸劇は、まぁ可愛らしいこと。そして、この後の流れが凄まじい。「時間が巻き戻ってしまった」というナレーションからの、けやき坂46時代の楽曲『永遠の白線』『未熟な怒り』が披露されるというね。私はひらがな時代のライブは生で観たことはないのですが、きっとその当時からライブに足を運んでいたファンの方々にとっては、たまらないものだったのではないでしょうか。『永遠の白線』のラインダンス、すごく良かったなぁ… そしてひらがな楽曲が続いてからの『ホントの時間』でまた時間が戻ってくるという完璧な流れ。綺麗すぎてビビりました。時計の針が進んだり遅くなったりしてしまう原因は、ひなのちゃん(上村さん)が時計の針にぶら下がっていた20tの重りを軽々と取り外すことで無事解決されました。めちゃくちゃ力持ち。

 時計も無事に直り、次に舞台は海へと移ります。衣装が真っ白なドレスとなり披露される『川は流れる』。この曲はとにかく演出が素晴らしいの一言に尽きます。ひなくり2019の時の川を表現した演出も素晴らしく魅了されっぱなしでしたが、今回の配信ライブの演出も圧巻でした。ARをガンガンに使って、流れる水の粒子に包まれながらのステージ、川を表現したメンバーのダンスは、神秘的で、歌詞と相まって儚さを感じさせたりとで、感情おっつかない状態でした。私はただただ口を開けっ放しにしてアホ面さげて魅入っておりました。いやーすごい。そのまま会場に魚やクラゲなどをが投影されて海の世界の中での『こんなに好きになっちゃっていいの?』。切なさを感じるこの曲はステージの演出と衣装によって、さらに幻想的な雰囲気に。キャプテンと松田さんのダンスシーン、大好きです。切ないけどサビの振り付けがめちゃくちゃかっこいいんですよね、この曲。

 さてさて、森や街や海で色んな人(キャラクター)の悩みを解決してあげた音楽隊はヒーローとしてお城へと招待されます。しかしあろうことか、偽物と間違えられてキツネ警官に捕らわれてしまうのです。どうやら音楽隊の偽物がお城に忍び込んでいたとのこと(偽物音楽隊ですけど、それを演じているのは本物のメンバーなのは面白かったです)。牢屋に入れられてしまうのですが、そこで先程悩みを解決してあげたキャラクター達に助けてもらい(胸アツ展開!)、無事脱出します。そして披露される『キュン』。このタイミングで日向坂46としての原点である曲が披露されるという、胸アツに胸アツを重ねた胸アツの絨毯爆撃ですね。『キュン』のめいちゃん(東村さん)とキャプテンのシーン、めちゃくちゃ好きなのよねぇ… さらにその後、自分のミスに凹んでしまっているキツネ警官にも『ソンナコトナイヨ』とフォローしてあげる聖人君子っぷりです。

 そして次の曲『キツネ』は今回の配信ライブの中でも特に圧巻なステージでした。白色衣装の本物音楽隊と黒色衣装の偽物音楽隊がダンスバトルのような世界観で戦います。ただでさえ『キツネ』は激盛り上がり曲ですが、ギターのアレンジもガンガンに効いていて、めちゃくちゃかっこよかったし観ていて楽しかったです。しかも先程まで白色衣装だったメンバーが次の瞬間には黒色衣装になっていたり、逆に黒色衣装だったメンバーが白色衣装になっていたりと、本当にキツネに化かされているんじゃないかという気にさせられます。めちゃくちゃすごい(文章だけでは伝わらないのが悔しい…!)。さすが『キツネ』。さすが令和のLOVEマシーン。間奏ではめいちゃんがステージをダッシュし、途中にあるバー(なぜある…?笑)を跳んだりくぐったり、ハンドスプリングを決めたりと見せつけます。とても翌日の体育会TV生放送で400mを走るアイドルだとは思えません(もちろん先程観ました。ナイスファイトだった!)。最後は全員が白色衣装となり『キツネ』を締めくくりました。花火も打ち上がって最高潮です。コンコンコンコンコーン!

 そのままラストスパートに入っていきますが、本日二回目の『青春の馬』が披露されます。さきほどは全員がブルーのドレスでしたが、ここでは一人ひとりが色の異なる鮮やかなドレス(青春の馬のもうひとつの方のドレスかな?)となります。『青春の馬』は二回目でしたが、物語を追って観てきたせいか、あるいはステージの演出や衣装の違いのせいか、また異なった印象を感じさせます。『青春の馬』って力強い曲調でTHE 応援歌なのですが、やはり何度観ても(聴いても)パワーをくれますね。特に今のこのご時世、なかなか生のライブができないこの状況下においても、たとえリモートだったとしても、そこでは全力でステージに臨み、そして笑顔を振りまき力強く背中を押してくれる人が確かにいるってことは、それだけで人間を動かすパワーになり得ると思うのです。そんなことを考えながら、私はもう目頭がやばかったです(本当は二曲目の『ハッピーオーラ』からやばかった)。そして最後の最後、もちろん『JOYFUL LOVE』で締めくくります。本来であれば、おひさまのペンライトで会場全体が虹色に染まるのですが、今回の無観客配信ライブでは…と思いきややっぱり会場全体がおひさまのペンライトで虹がかかっていたのです。会場にARでファンのリモート画面を映し出して、それぞれの画面でペンライトを振ることによって見事に会場が虹色に染まっていました。その光景はただただ圧巻です。すげぇぜ現代技術。多幸感に満ち溢れた『JOYFUL LOVE』は心にそっと寄り添ってくれるようで、ただただ幸せなライブでした。

 そしてもちろん無観客配信ライブでもアンコールはあります(コメントでアンコールを打つとアンコールが始まる斬新な仕組み!)。ライブTシャツに着替えたメンバーが再度ステージに登場すると、新三期生、そして影山さんも登場し(「馬疑惑の影山です」は笑っちゃったなぁ…)、22人揃ってのラストナンバー『約束の卵』です。なんというか、この曲はエモーショナルな気持ちになりますね、何度聴いても。昨年のひなくり2019で東京ドームでのライブ開催が告知され、その後、予断を許さない状況となってしまった今においても、メンバー全員が一丸となって前を向いている姿ってのは美しくてカッコ良いです。ひなくり2019から今回のライブの間にもメンバーの卒業があったり、新三期生が加入したりあるいは活動を再開されたメンバーがいたりと、様々なことがありました。そんな激動の中でも、変わらずひたむきに走り続ける姿は、それだけで応援する側からしたらパワーを与えてくれます。また、だからこそ応援したくなるのだと思います。改めて、アイドルってのは凄まじい存在だな、としみじみ感じた今回の配信ライブでした。どうか、東京ドーム公演が無事開催されますように。あ、その前に9月23日にアルバム発売がありますね(めでたい!)。

 そんな感じの配信ライブの感想文でございます。いやはや、本当に良かったなぁ…(そればっかり言ってます)

 

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 最後に完全なるおまけですが、ライブグッズもめちゃくちゃ可愛いですね。今回はベースボールシャツとプレートを買いました。こういう「どこで使えばええんや!」ってなるグッズ、大好きです。果たしてどうやって飾ろうものか…